星空の下で愛を♦年下看護師の彼は彼女に一途な愛情を注ぐ♦
私のお弁当を見た友希はニヤニヤしながら、「いいね、幸せだね」と言ってくれている。

そういえば、まだ友希にあのことを言っていない。
私はお箸を丁寧に置いて、真っ直ぐ友希を見た。 急に改まった私につられ、姿勢をピンと伸ばす。


「友希、私プロポーズされました」

「えぇっ!? マジで? 遠山くんから?」

「大空以外に誰がいるのよ」

「えー!! やるじゃんあの若造め。 星七もよかったね!」


思った以上に友希の声がでかくて、今言うべきではなかったと後悔。 でも、こんな風に喜んでくれて本当に嬉しい。

メッセージで伝えてもよかったのだけれど、やっぱり友希には直接言いたかった。
たくさんお世話になったしね。


「友希、ありがとう。 ところで、友希はどうなの?」

「あぁー……私? 私はついこの前クズ男とやっと縁が切れた」

「クズ男って……少し前に教えてくれた人?」

「そう。 やっとよ、めんどくさい男だった」


友希は私がプロポーズされたころに彼氏ができたと教えてくれていた。
私としては喜ばしい報告だったと思っていたけれど、蓋を開けたらそうでもなかったみたい。

連絡はよこさない、ほかの女と平気で遊びに行く、仕事を辞めてふらふら遊びに行ったかと思えば、友希に『お金を貸して欲しい』とせがむ。
< 120 / 144 >

この作品をシェア

pagetop