星空の下で愛を♦年下看護師の彼は彼女に一途な愛情を注ぐ♦
夕食のビーフシチューを温めながら、リビングでソファーに腰かけながらテレビを観ている大空に質問を投げかけた。

母の葬儀や片付けでずっと聞けずにいた、この前のウエディングドレスのこと。
とりあえず友希に言われるがまま着ることなになったけれど、どこからレンタルしたのか、それとも購入したのかずっと気になっていた。

料金のことだって、気掛かりだ。


「あ、あれ? それは内緒。 星七は、そんなこと気にしなくていいんだよ」


そう言った大空は、再びテレビに目を向ける。

そんなこと言われても……お金が絡むことは、できるだけ私にも話して欲しい。 
ましてや、今回は私の母を喜ばすために計画したことだ。 あまりお金のことで大空に負担はかけたくないのに。

納得いかずに黙ったままビーフシチューをお皿に取り分けていると、突然後ろからぎゅっと抱きしめられた。
さっきまでテレビを観ていたはずの大空がいて、少し驚く。


「星七? あれは、俺と林さんからのプレゼントだと思って欲しい。 大好きな人のお母さんなんだから、同じように大切なんだよ」

「でも……友希にも大空にも悪いよ」

「大丈夫。 ほら、シチューも冷めるし、そろそろクリスマスしようよ」


ウキウキした様子の大空。 
仕事の都合上、クリスマス当日は予定が合わなかったため、今日少し早めのクリスマスをする。
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