溺愛幼なじみは甘くて強引
「いつまでも子供扱いすんなって。……まーた出た。離婚したからって、別に俺は何とも思っちゃないって。一人で平気だから、はいはい。じゃーね」


ピッと、通話が切れる音。その音を聞いた時、太陽くんの顔に影が落ち始める。


「……はぁ」


急に出たため息。物憂いな表情――これは、声を掛けない方が良いよね?


と、思っているのに。


災難は、突如として”降って”来る。


「あ、危ないですよー!」

「へ?」
「あ?」


比較的、お互い近い距離にいた私たち。

そんなの私たちの頭上から、大きな声が響いた。

声に倣って、二人揃って上を見る。すると、視界を覆う程の大量の水が降って来て――


バシャ


私たちは、ずぶ濡れになったのでした……。


< 163 / 252 >

この作品をシェア

pagetop