恋してはいけないエリート御曹司に、契約外の溺愛で抱き満たされました
8、気づいてはいけない想い


 ひとりベッドに入り、眠りに着こうと目を閉じかける。

 そんなとき、ドンッと激しく扉が開き、そこに現れた姿にベッドを飛び起きた。


『なっ、なんで……』


 寝室を舐めるように見ながら入ってきた湯島くんは、妖しい笑みを浮かべている。


『ここでご奉仕してるのか? 毎晩か? どんなふう に満足させてんだよ』

『そんなこと、してない……来ないで……』


 近付く距離から逃げたいのに、金縛りにでもあったかのようになぜだか体が動かせない。


『処女に見せかけて、稼げるくらいのテクがあるのか? どうなんだよ』

『違う……やめて』


 すぐ目の前まで迫った姿に息を呑む。

 自分の上に影が落ちて、もうダメだと顔を伏せた。


「──っはっ!」

< 140 / 272 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop