恋してはいけないエリート御曹司に、契約外の溺愛で抱き満たされました
当初、売主は現実的ではない売却価格を提示してきていた。そのため、撤退していった業者も少なくなかったのだろう。
湯島くんは持ち前の饒舌さで売主と打ち解け、こちらの提案した売却価格で納得してもらうことに成功した。
その土地にはすでに買い手も集まり、開発計画も順調に進んでいた。
しかし昨日、事態は急転する。
売買の本契約を目前に、売主がやはり土地は売らないと言い出したのだ。
慌てた湯島くんは、時間外にもかかわらず売主のもとを訪れ、再度説得を試みた。
もちろん、私もその緊急事態に同行した。でも、売主は『気持ちが変わった』の一点張り。結局、対面で話に応じることもなく、昨日は仕方なく帰ることとなった。
そして契約日だった今日、やはり売主は約束の場であるこのホテルに現れなかった。
湯島くんは何度も電話をかけたものの、やっと通じた売主は『気持ちは変わらない』のひと言を残して一方的に通話を終えてしまった。