恋してはいけないエリート御曹司に、契約外の溺愛で抱き満たされました
「こんなことなら、田中さんと組んでやればよかった」
盛大なため息と共に、湯島くんはそんなことを言い放つ。
田中さんは、同じ営業一課の入社二年目の子。
ピンクの服が似合うかわいらしいイメージの子で、近付くとふわっといい香りの漂う女子力の高い子だ。言うまでもなく、密かに男性社員の人気となっている。
私のような、特になんの特徴もなく、どちらかといえば芋っぽい女子とは大違い。
私も、色気のない黒髪セミロングをやめて、田中さんのようにゆるふわな巻き髪にしたり、メイクもベースメイクに眉を書く程度の最低限ではなくてきら めきがあるような華やかなものに変えてみたら少しはましになるだろうか。
私のことは気にせず、湯島くんはすたすたとエレベーターホールへと入っていく。
そのうしろを追いかけながら、なんて声をかけようかと目の前の背中を見上げた。
「ごめんなさい。もっと、力になれることがあればよかったけど……」