目に視えない私と目が見えない彼
「未蘭ちゃん、私はあくまで可能性の話をしてるから。断定はできないし、事故の可能性もあるわ」

「はい。あっ、でも、助ける危険は小さな危険だけってルールありますよね?」

「基本的にはね。でも今回は特例。死亡予定者リストから除外できるなら、それはこちらも助かるの。私の仕事が減るからね」

「わ、私も、来衣先輩に死んでほしくないです!」

「では、決定ね。未蘭ちゃんは最上来衣くんの守護霊代行をすること。追加任務として、最上来衣くんを死亡予定者リストから消すこと」

「でも、どうやって?」

「それは……未蘭ちゃんに任せるわ」

「そ、そんな…」

来衣先輩が死亡予定者リストに入っているなんて、不安で胸が落ち着かなかった。阻止するために合法的に動けるなんて、私にとっては有難いことだった。

でも、どうやって阻止すればいいの??

それに、関わらないと決めて、来衣先輩と嫌な別れ方をしたばかりなのに・・・・。

でも、そんなこと言っていられない!
来衣先輩が死んでしまうかもしれないんだから。
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