契約結婚のはずが、御曹司は一途な愛を抑えきれない
元彼は行きたいって言っても、面倒だと連れて行ってくれなかった。

「ミク、なんでも望みがあれば言ってくれ、ミクの望みはなんでも叶えてやりたいから」

ミクはもう一つ、どうしても叶えたいことがあった。

「あのう、一緒に行って欲しいところがもう一つあるんですが……」

「いいよ、海行ったあと行こうか、どこ?」

「代官山にあるパンケーキが美味しいお店なんですけど」

ミクの言葉に省吾は固まった。

あれ、省吾さん、どうしたんだろう。

海に車を走らせて、砂浜で戯れていたが、省吾は段々と元気がなくなって行く感じだった。

やっぱり、海は嫌だったのかな。

「省吾さん、もう帰りましょうか」

「あ、うん」

「パンケーキ楽しみですね、すごく人気があるお店なんですよ」

ミクは楽しみで仕方がない。

省吾は車を走らせた後もやはり、様子がおかしいと感じた。

パンケーキのお店に到着すると、省吾の足取りが重くなった。

席についてパンケーキを注文した。

省吾は口数が少なくなり、黙ってしまった。

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