契約結婚のはずが、御曹司は一途な愛を抑えきれない
第七章 元彼 海城真人
ミクを振った張本人、海城真人。

真人?

どうしてここに?

ミクは不思議だった。

インターホンに応対して、オートロックを解錠した。

「真人、どうしたの」

「ミク、結婚したの?」

「あっ、ううん」

その時、真人から想像を遥かに超えた言葉を聞いた。

「俺たちやり直さないか?」

「はい?」

ミクはポカンとした表情を見せた。

「アパート行ったら引っ越したと聞いて探したよ」

真人は何を言ってるの?

私は真人に振られたんだよね?

そんな私の気持ちを置き去りにして、真人は私を抱きしめた。

えっ?何が起きてるの?

「ちょっと、真人」

「俺、後悔してるんだ、ミクに別れを告げた事」

目の前にいる真人は私にキスをしてきた。

私は急なことに思考が追いついていかず、真人のキスを受け入れてしまった。

そんな私と真人の姿が省吾の視界に入ってきた。

省吾はすぐに二人を引き離して、ミクを背に回した。

「お前は誰だ、人の妻に何をしている」

真人は省吾の出現に戸惑いを見せた。

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