幸せの見つけ方〜幼馴染は御曹司〜
何度も電話で打ち合わせを重ね、スケジュールを練り直し、いよいよ兵庫でのコンサート前日になった。

朱里は瑛と一緒に再び現地に赴く。
前回と同じように、長島が車で迎えに来てくれて、会場の市民会館に向かう。

「うわー、飾り付け素敵ですね!」

町民が総出で館内を明るく飾り付けていた。

中高生の子達は、横断幕や大きなイラスト、小さな子ども達は、お花紙や風船や輪飾り、それぞれに個性あふれる飾りで明るく飾られている。

朱里達は入念にステージの配置や、コンサートの進行を確認する。

吹奏楽部員の10人の子達も、ステージでの音の響きを確かめてリハーサルしていた。

「楽団の皆さんは明日の10時にここに到着予定です。準備してすぐにゲネプロ、控え室で昼食を取って、本番は14時開演です。私は明日、9時入りのつもりです。みんなは?」
「私達も9時には来るつもりです。少しでも練習したいし」
「オッケー、了解です」

朱里はステージの配置を何枚か写真に撮り、楽団の事務局に送信してから電話で話す。

「明日、皆さんが到着されてから、配置はまた調整致しますね」
「了解しました。うちも今、リハーサルしてますよ。明日皆さんにお会い出来るのを楽しみにしています!」
「はい!お待ちしております。どうぞよろしくお願い致します」
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