10年ぶりの同窓会で再会した彼は次期社長のようです

土屋くんも最後にはぎゅーっと抱きしめてくれて「好き」と首筋にキスをくれた。

繋がったまま土屋くんのハァハァと呼吸が聞こえる。

ゴロンと抱きついたまま横を向いて繋がったものはスルリと抜けた。


「可愛かった……ちゅっ、ん?どした?」

敦美にじーっと見られている。

「……土屋くんて……」

「ん?」


「ずっとクールなイメージがあった、無口で中学生なのに大人っぽくて、可愛いとか好きとかちゃんと言うんだって付き合う時に思った」


「敦美にしか言ってないけど?」

「え?」

「言っただろ、告った事ないって、敦美には言わなきゃ伝わらないから恥ずかしくても言った」


「でも、何人も付き合ってたよね、彼女達には言うでしょ」

「んー、聞かれて、うんとかは答えてたかもだけど、マジで恥ずかしいから言わなかったな」

シャワーしてくると言ってバスルームに向かった。



「敦美、シャワーは……」

シャワーから出てくると敦美は寝ていた。

布団をかけて土屋はソファで一服した。


どう言えば鈴村さんは理解してくれるだろうか、会社ではいずれは上司になるが俺はまだ新入社員だしな、跡継ぎとはまだ公表してないから個人的に会うほうがいいのか……

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