10年ぶりの同窓会で再会した彼は次期社長のようです

「腹減った、何か取ろう、何食べたい?」

「グラタンも配達できるの?」

「出来るよ〜、便利だよね」

ソファに座って携帯を見る。


「凄いたくさんある、グラタンでこんなに迷うの初めて〜」

「俺はピザにする」

土屋くんはピザが好きだ。

携帯で頼んでくれるとテーブルに置き、
ちゅっ、ちゅっ、とソファでキスをくれる。


「はぁ……止まんねぇ……」


土屋くんは座り直して敦美を上に乗せた。

敦美は土屋くんの首に腕を絡ます。

「明日さ、午後出勤にしたからゆっくりできるから」

「え、ごめん」

「何で?」

「だって私が来なかったら休まなかったでしょ?」


「ちゃんと仕事も考えて急ぐ案件はないから半休とっただけだよ、午後は外回りに出ないといけないからさ」

「でも……」

「俺が敦美不足なの、気にするな、休日出勤もしたんだから代休も有給もとれる、月末とかは嫌でも忙しいから帰りも遅くなるし、こういう会社の事も知っていって会える時間を増やそう」


「うん……」


土屋くんに抱きついた。

「あの……大好き」

「ん、ありがとう、来てくれて」

「何かね……」

「うん」

「上手く言えないんだけどね、凄くね自分の意見を言えるようになった気がするの」

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