10年ぶりの同窓会で再会した彼は次期社長のようです

「でね……」

私は両親に若女将代理の話をした。

「まあ、確かにパートの仲居さんが多いから夜はね……」

「そうなの、夜は人員少ないから私雇ってもらってるようなものなんだよね」

「布団敷きくらいなら兄さんを手伝えるかな?」

「番頭さんいないなら確かに大変よね」

「お盆休みはお父さんも手伝うよ……」

お父さんも下田旅館の人間だから若い頃は手伝っていたらしい。

今は普通のサラリーマンをしている。

定年になったら旅館で庭掃除でもするかなって昔からよく話していた。



「あっ、そうそう……あっちゃんに同窓会のお知らせが届いてたの」

お母さんが往復ハガキを持ってきてくれた。

お風呂どうする?とお母さんに聞かれ、私は朝シャワーすると返事をするとお風呂のお湯を抜きに行ってくれた。

私の下には弟がいて今は県外の大学の寮に入っていて今は3人で暮らしている。

「中学校の同窓会か……」

私はハガキを見て日付を見た。

お盆か……まあ、そうだよね〜

「中学校って珍しいわね」

お母さんが戻ってきて話しかけてきた。

「何かね、成人式って小学校ごとだったから中学校のもやりたいよねって20歳の時に話は出てたの」
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