10年ぶりの同窓会で再会した彼は次期社長のようです
諒夏さんの呼び出し

土屋は到着したタクシーに乗り帰っていった。



朝、携帯を開くと土屋くんからごめんとLINEが入っていた。

0時過ぎてるし……

敦美は仕事に行く準備をした。

まっ、気にしてもしょうがないよね

今日は家族と食事って言ってたし、仕事頑張ろう



「…さん、敦美さん」

「あっ、はい」

「ボーッとしちゃって、何考えてたの?」

「何も考えてなかったからボーッとしちゃったかもです、すみません」

ダメダメ、集中しなきゃお客様に怪我させちゃう

「ねぇ、敦美さん、今日のお昼休みは何時から?」

「今日は1時からです」

「ちょっとお願いがあって、1時間を私にくれない?」

「はい?」

「ねっ、今日だけ」

「はぁ……」

いつも終わるとランチをして帰る諒夏さんが珍しいな


「でもお待たせしてしまいますよ」

「大丈夫、駐車場にいるからね」

「はい……」

ジムのお客様の駐車場はビルから歩いて2分の所にある。

そうだ、私諒夏さんの車って聞いてなかった



…………えっ?


煙草をふかしながら立っている土屋くんがいた。

敦美に気づくと煙草を消して歩いてきた。

「昨日はごめん」

「う、うん」

「乗って」

今日は国産の白い高級車

助手席のドアを開けてくれた。

「あ、ありがとう」
< 81 / 194 >

この作品をシェア

pagetop