誓い~お前は俺が守る~
「天くん、おはよう!」
「おはよ!」

「にぃに、行ってきます!」

「行ってらっしゃい、すず!
気をつけて行くんだよ?」
夏馬に手を振り、鈴蘭は天馬と家を出た。


天馬と指を絡めて手を繋ぎ、ゆっくり歩いて駅を目指す。
「すず、まだ夏服にしねぇの?」

「え?うーん…まだ朝は冷えるでしょ?」

「そうか?」

「うん。
もちろん、日中は暑いけど…」

「だろ?夏服にしろよ!
すずのセーラー、めっちゃ可愛いもん!」

「そうかな?
じゃあ、来週からそうする!」
「よし!」

鈴蘭の言葉に、ガッツポーズをする天馬。

駅に着くと、浬人とスグルが待っていた。
「おはよう!浬人くん、スグルくん!」
「「おはよー」」

合流し、四人で電車に乗り込んだ。
天馬達が乗る駅は始発駅なので、四人はいつも余裕で座席に座れる。

天馬、鈴蘭、浬人、スグルの順で横に並んで座った。
「あ!そうだ!
見て~レベル58クリアしたの!」

「おっ!いいじゃん!」
「まぁ、すずにしては凄いね!」
「その調子でがんばれ!」

「でもね。
59で、また苦戦してるの……」

「あ、そう…(笑)」
「フフ…そんなことだろうと思った(笑)」
「先は長いな(笑)」
そんな他愛のない話で盛り上がる、四人。

電車内で、四人はいつも目立っている。

「やっぱ、スゲーオーラだよなぁー」
「神馬の人達だろ?」

「それに神馬の姫は、めっちゃ可愛いし!」

「………!!!?」
その言葉に、ピクンと反応する天馬。

「あー、ダメだ…
酔っちゃった……」
ゲームをしていた鈴蘭。
眉間にシワを寄せ、押さえた。

すると天馬が、グッと鈴蘭の頭を自身の肩に乗せ、鈴蘭の肩を抱いた。

「え?天くん?」
「酔ったんだろ?
俺に身体、預けてろよ」

「うん/////ありがとう!」

「「フッ…!!」」
その光景を見て、浬人とスグルが噴き出し笑う。

「なんだよ」
怪訝そうに見る天馬に、浬人とスグルは「別にー(笑)」とクスクス笑うのだった。
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