非・溺愛宣言~なのに今夜も腕の中~【コミカライズ原作】
予想通り“食事”という言葉を聞いた途端、湊斗の眉がピクリと動いた。
「誘われた? 誰に?」
「あの、楠木さんに……」
楠木に鞄を奪われ、強引に連れていかれたことはさすがに言えない。
それでも湊斗からは、明らかに不機嫌な様子が伝わってきた。
「お前、やっぱり楠木と何かあっただろ」
湊斗は静かに腕を組むと、イラつきを抑え込むような声を出す。
「な、何もないです。ただの先輩です……」
一毬はうつむきながら声を出すが、最後の方の言葉は尻すぼみになってしまう。
湊斗は疑いの眼差しで、横から一毬の顔を覗き込んだ。
「ふーん。じゃあ何か? 尊敬する先輩に誘われて、ほいほい着いて行っただけか」
「な! なんでそんな言い方するんですか?! 湊斗さんだって、いつも香水の匂いぷんぷんさせながら、帰ってくるじゃないですか!」
――それに、花束抱えてデートしてるんでしょ……。
最後の言葉は心に押しこめ、一毬は頬を膨らませると顔を真っ赤にしながら湊斗に食ってかかる。
「誘われた? 誰に?」
「あの、楠木さんに……」
楠木に鞄を奪われ、強引に連れていかれたことはさすがに言えない。
それでも湊斗からは、明らかに不機嫌な様子が伝わってきた。
「お前、やっぱり楠木と何かあっただろ」
湊斗は静かに腕を組むと、イラつきを抑え込むような声を出す。
「な、何もないです。ただの先輩です……」
一毬はうつむきながら声を出すが、最後の方の言葉は尻すぼみになってしまう。
湊斗は疑いの眼差しで、横から一毬の顔を覗き込んだ。
「ふーん。じゃあ何か? 尊敬する先輩に誘われて、ほいほい着いて行っただけか」
「な! なんでそんな言い方するんですか?! 湊斗さんだって、いつも香水の匂いぷんぷんさせながら、帰ってくるじゃないですか!」
――それに、花束抱えてデートしてるんでしょ……。
最後の言葉は心に押しこめ、一毬は頬を膨らませると顔を真っ赤にしながら湊斗に食ってかかる。