スパダリ御曹司のお相手が、私でいいのでしょうか?~一晩だけのはずが溺愛が終わりません~
瀧澤と両想いが通じ合った数日後のある昼下がり。柳瀬は神妙な面持ちで光莉のデスクへとやってきた。
「ねえ、光莉ちゃん。ちょっと確認したいことがあるんだけどいい?」
「なんでしょうか?」
「プロジェクトで光莉ちゃんが担当するフロアの階数を間違えたって話なんだけど……」
「それは……」
口の中に苦いものが広がっていく。前代未聞の失態は光莉にとって最大の汚点となっている。思い出したくもない。
「うん、でも私は光莉ちゃんがそんな単純なミスをするはずないと思っててさ。ちょっとパソコン借りていい?」
一番身近な先輩が光莉の仕事ぶりを評価してくれていることは単純に嬉しかった。皆目見当もつかないが柳瀬には何かしらの考えがあるようだ。
「どうぞ」
光莉は柳瀬に席を譲り、ノートパソコンを見せた。
柳原はパソコンの中に保存されていたプロジェクトのデータを閲覧し始めた。ひと通り目を通し終わると、光莉に確認する。
「資料はこれで全部よね?」
「はい」
次に柳瀬はメールソフトを立ち上げ、メールの受信履歴を追って行った。