スパダリ御曹司のお相手が、私でいいのでしょうか?~一晩だけのはずが溺愛が終わりません~

「比呂人さんとは、親しいんですか?」
「一時期、家具の作り方を習ってたんだ」
「え!?」
「既製品はオーダーメイドには敵わないというお客様がいて、それなら手作りとどっちが優れているか検証してみようかと……」

 家具の作り方を習いに行くなんて、TAKIZAWAのインテリアを馬鹿にされて、よほど悔しかったのだろう。

「結果はどうだったんですか?」
「どちらももちろん良いところがある。TAKIZAWAのインテリアは組み立てを手作業で行っているが、パーツの切り出しは機械だ。厳密に規格が決まっているおかげで君のお祖父さんの椅子は直せただろう?」

 得意げに微笑む瀧澤に光莉はうんうんと頷いた。

「既製品の良さとオーダーメイドの特別感。両方を上手く活かしたいと思っている」

 光莉は改めて瀧澤の仕事に賭ける情熱を知った。
 家具作りもテニスも、いちから覚えることを厭わない。瀧澤ほどTAKIZAWAのインテリアを愛している人はいないだろう。
 
「瀧澤専務が作った家具見てみたいな〜」

 どんな家具を作るのか気になり、何気なく発したセリフだったが、瀧澤は聞き逃さなかった。

「……見に来るか?」
「いいんですか?」
「ああ」

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