愛され庭師は悪役令嬢に巻き込まれ……いえ、今世こそ幸せにしてあげたいです!

第36話 お似合いの二人

 割れ鍋に綴じ蓋。
 ヤンデレにメンヘラ。

 うまいことを考えたなぁと思いながら、ペリウィンクルは乾いた声で笑った。

(うーん、カオス!)

 ペリウィンクルにつられるように窓から箱庭を見下ろしたローズマリーは、室内にペリウィンクルしかいないのを良いことに、引き攣った顔を隠しもしないで「うわぁ」と呻く。
 久しぶりに前世の彼女の人柄が滲む顔を見て、ペリウィンクルは親近感を覚えた。

「ゲームでもトゥルシー様はヤンデレの気がありましたけれど……わたくし、まさかディル様がメンヘラだったとは思いもしませんでしたわ」

 二人の視線の先には、仲睦まじく身を寄せ合うディルとトゥルシーの姿がある。
 遠くから見ているだけなら微笑ましい。
 だが、トゥルシーが少しでもディルから目を離せば彼は怒り狂い、そんな彼さえ愛しくて仕方がないという顔で笑うトゥルシーは、正直なところ普通ではない。
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