聖人君子のお兄ちゃんが、チャラ男になったなんて聞いてません!
「いらっしゃ…あら、夏樹くん。」
「おう、遥さん。来たよ。」
どう見ても見知った者同士のやり取りだ。
「先輩、よくここに来るんですか?」
「まぁな。」
シンプルにそう答えた夏樹に変わって、遥さんと呼ばれた女性が説明した。
「そうそう、夏樹くんは常連さんだからね〜。あとバイトくん。」
「え、バイト!?」
美桜が驚くと、夏樹は「土日、忙しい時だけな。部活ない時限定で。」と言った。
「そうなのよー。だからいつも助かってるの。あ!夏樹くんの叔母の三嶋っていいまーす。遥さんって呼んでね〜。よろしく〜」
そう言って、遥はカウンター越しに美桜に手を振る。
叔母といったものの、20代後半くらいではないだろうか。若い。