紳士な俺様社長と離婚前提の契約婚!?
めくるめく初夜を

 クルーザーで夜の東京湾を周遊した二人は、ラグジュアリーなホテルの最上階にあるスイートルームへと赴いている。

 船上で甘い甘い極上のキスに溺れ酔い痴れていた二人は、部屋に着くなり、昂ぶる互いの身体を絡め合い、縺れあうようにしてバスルームへと雪崩れ込んだ。

 ガラス張りのバスルームには大きな窓があるのだが眺望を遮る建物はない。眼下に広がる煌びやかな夜景を臨むことができる。

 だがそれを優雅に堪能しているような暇もなく、ほのかに白い湯煙が立ちこめる浴室で、穂乃香は雄と化した奏により淫らに乱され、あられもない姿を晒していた。

 互いの想いが通じ合い、名実ともに本物の夫婦となった二人にとっては、今夜が初夜であるのだ。

 奏が盛ってしまうのも当然だろう。

 それは穂乃香も同じで、早く奏と深く繋がりあいたい。そう思っていた。

 けれども心が通じ合えたことで、より羞恥と感度が高まっている気がする。おかげで奏にちょっと触れられただけで、秘部はもうぐっしょりと濡れていた。

 まるで奏を欲しいと涎でも垂らすかのように熱いものが溢れ、奏に下着を脱がされる際に、いやらしい音とともに糸が引いたほどだ。

 屋上デッキで奏との甘やかなキスに酔い痴れていた時から自覚していたのだが、これほどまでに濡れているとは思いもよらなかった。
< 182 / 252 >

この作品をシェア

pagetop