フェチらぶ〜再会した紳士な俺様社長にビジ婚を強いられたはずが、世界一幸せな愛され妻になりました〜

「ああ、あれか。あれは、悪戯電話だよ。おかげで穂乃香にすぐに会えなかったばかりか、俺の代役まで務めさせることになってしまったな。もっと俺が警戒していればこんなことには。面目ない」
「いえ、それは良いんですけど……」

 奏の話では、航空会社に、あの男がネットの掲示板を通じて雇った若い男から、〝爆破予告〟の電話があり、そのマニュアルに則って対応したことで帰国時間が大幅に後れをとったらしい。

 ちょうどその頃、柳本の弟の代わりにセキュリティ会社に依頼し、あの男の身辺を探らせていたことで、すぐに繋がり、証拠も押さえることもできたのだという。

 その証拠というのは、メッセージアプリのやり取りだったそうだ。

 穂乃香が倒れる直前、柳本に無事の報せとその件で連絡を入れたらしい。その後穂乃香は倒れてしまったようだ。

 その時には、ホテルのスタッフに扮したあの男が側にいたのだと思うと、今さらながらにゾッとした。

 けれどまさかあの男も、自分がマークされていたなんて疑いもしなかっただろうし、穂乃香の所持していたスマートフォンにGPSアプリが仕掛けられていたなんて、夢にも思ってはいなかったに違いない。

 そしてそのおかげで、穂乃香の危険をいち早く察知し、奏自らが穂乃香の元に駆けつけるなんてこともーー。

 まさか、こんな形で役立つとは思わなかったが、何はともあれ、結果オーライである。

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