フェチらぶ〜再会した紳士な俺様社長にビジ婚を強いられたはずが、世界一幸せな愛され妻になりました〜
根っからの優等生タイプである穂乃香は、いつの頃からか周囲に生真面目で面白みがないと言われてきたくらいだ。
決まり事を破ったことなどなかったので、こんな風に厳しく人に叱責されたことなど一度もない。
もちろん人並みに失敗だってしたし注意を受けたことぐらいある。だがここまで落ち込んだことなどなかった。
それが何を意味しているのか、この時にはまだ穂乃香自身気づいてなどいなかったのだ。
それから時間は流れ午後三時を回った頃、一度会社に顔を出すと言って部屋を後にした柳本は奏の看病に必要な諸々を買いそろえて戻ってきた。
「私は諸々の調整がありますのでこのまま帰社して就業時間まで待機しますので。穂乃香さんは奏様のこと、くれぐれもよろしくお願いしますね」
そうして穂乃香に念を押すようにそう言い置くと今度こそ帰っていったのだった。