おともだち
仕事終わりに会った栄司はどことなく元気がなかった。ふとため息を吐いたり、一緒にいるのに、他の事を考えているようなことが度々あった。仕事が原因だって言っていたけど、急に会おうだなんて何か話があるんじゃないのかな、もう終わりにしようって言われるんじゃないかなとびくびくしてしまう。
昼間に偶然会った加賀美くんの話題になった。ただの世間話でホッとする。……単にランチ二人で行けなかったことを気遣って食事に誘ってくれただけか……。仕事で疲れてるのに申し訳ないけど、嬉しい。
そう思うと気持ちが緩んでお腹がすいてきた。
「今日のお昼さ、」
栄司がビクっとして、不思議に思う。
「どうしたの。今日のお昼、ぼーっとしちゃって、ありがとうね。私が好きなお魚覚えてくれてて、嬉しかった」
「あ、ああ。そう、ぼーっとしてた。多江ぼーっとしてたな。俺と二人でランチ行けなくてつまんなかったんだろ」
子供みたいな言い方で、冗談だってわかってる。でもさ、言ってみたくなるじゃない。
「うん」
って。
栄司はパッと目を見開き、すぐに笑った。
「まぁ、昼くらい気楽に過ごしたいよな。他の人がいたらボロが出て俺たちの関係怪しまれても面倒だし。会話にも気を使う、だろ? 」
「栄司は、私以外にも女子とランチ行ったりするの。例えば……二人で、とか」
そーっと聞きたいことを聞いてみる。
「ああ。無いかな。女子社員てだいたい連れ立って出て来るから、そこに合流したことしかないなぁ。一人で出てくる人ってコンビニで済ましたいか一人でランチしたいタイプだろ」
最もなことを言われて深掘りは出来なかった。
今は憧れやミーハーかもしれないけど、いずれ栄司に本気の恋心を抱く人だっているのかもしれないな……。ああ、何かもやもやしてしまう。
昼間に偶然会った加賀美くんの話題になった。ただの世間話でホッとする。……単にランチ二人で行けなかったことを気遣って食事に誘ってくれただけか……。仕事で疲れてるのに申し訳ないけど、嬉しい。
そう思うと気持ちが緩んでお腹がすいてきた。
「今日のお昼さ、」
栄司がビクっとして、不思議に思う。
「どうしたの。今日のお昼、ぼーっとしちゃって、ありがとうね。私が好きなお魚覚えてくれてて、嬉しかった」
「あ、ああ。そう、ぼーっとしてた。多江ぼーっとしてたな。俺と二人でランチ行けなくてつまんなかったんだろ」
子供みたいな言い方で、冗談だってわかってる。でもさ、言ってみたくなるじゃない。
「うん」
って。
栄司はパッと目を見開き、すぐに笑った。
「まぁ、昼くらい気楽に過ごしたいよな。他の人がいたらボロが出て俺たちの関係怪しまれても面倒だし。会話にも気を使う、だろ? 」
「栄司は、私以外にも女子とランチ行ったりするの。例えば……二人で、とか」
そーっと聞きたいことを聞いてみる。
「ああ。無いかな。女子社員てだいたい連れ立って出て来るから、そこに合流したことしかないなぁ。一人で出てくる人ってコンビニで済ましたいか一人でランチしたいタイプだろ」
最もなことを言われて深掘りは出来なかった。
今は憧れやミーハーかもしれないけど、いずれ栄司に本気の恋心を抱く人だっているのかもしれないな……。ああ、何かもやもやしてしまう。