私の彼は御主人様
でもノワールは血を吸おうとはしなかった。


固く瞳を閉じ、顔を背ける。


『早く!死んじゃうよ』


いつの間にか涙が出ている。


『あたしの顔見て』


欲望を意志の力で押さえつけてるその苦悶の表情、我慢させてるのはあたしの為、そうでしょ?


『あのね。あたし、可愛くもないし、ちんちくりんだけど 血は特別なんだよね。ノワールに言われて嬉しかった』


ゆっくり話す。


『ひとつでも特別なものがあるんだ…って思った』


『だから、ノワールは恩人なの。だからお願い』




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