私の彼は御主人様
ノワールの耳にすすり泣きが聞こえる。


そっとベッドから起きてソファーに寝ている律を覗き込む。


ヴァンパイアは完全な闇の中でも昼間と同じくらいによく見える。だから律がどんな状態なのかめ一目で理解した。


泣いている。


『かぁ…さ…ん』


人差し指で律の涙を拭うと起こさないよう静かに抱き上げて。


ノワールは寝室のベッドに律を寝かせた。




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