私の彼は御主人様
学校について教室に入るとユリが大量の手紙の束をあたしに手渡した。


『またぁ…返事書かないよ、多分 』


渡されたのは学校中のノワールファンの手紙。


『いいんだよ。自己満足なんだから…みんな素敵な美青年に憧れる自分に酔ってんの』


『ユリは? あんなに騒いでたのに』


『目の保養。あんな人と付き合ったら疲れちゃうよ』


『ユリらしいや』


『現実主義だからね』


『しっかりしてる』


あたし達は顔を見合せて笑い合った。




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