偶然?必然?運命です!
母のこの一言で始まった。




「はぁあああっ!?大変っ!!」



いやアナタ大概いつも大変ですよ?


引っ越しの荷解きをしながら、そんなことを思っていた。



「どうしたっ!?玲遠(れおん)!?」



ドタバタガターーンッ!!ゴトゴト!!


家がっ!!

新しい家が壊れるがなっ!!


父が母の元へ駆け寄る。


これもいつものこと。


父は母が一番だ。


私や璃遠のことも愛してくれているが、母のことを一番に愛している。


私達<母なのである。



「あだー」


「お、璃遠。探索は終わったの?」


「あー」



ハイハイしてきた璃遠を抱き上げる。


荷解きなんて出来るわけのない璃遠は、これから自分が住む場所を見て回っていたのだ。


スーパー高速ハイハイで。


これがまた本当に速い。


母の歩みより速い。



「気に入った?」


「あー!!」


「そっか、そっか。良かったねぇ」



なんて姉妹で話していたら……



「璃遠のオムツがなぁいっ!!」


「なんだとぉっ!?」























なんでだ。

とてつもなく、いるものじゃないか。

毎日使うものじゃないか。



「あー……」



あーあ、璃遠が遠い目をしてる。


しかしこの展開は……



「玖遠〜〜っ」



だよね。


という訳で、璃遠のオムツを買いに出た。


なにしろ本当に一枚もなかったから。


璃遠が今はいてるのが最後で、絶体絶命の状態だったのだ。
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