叱られた冷淡御曹司は甘々御曹司へと成長する
「何、朝から怒ってんだよ」
「誰のせい?せっかく少しは他人行儀な冷たい目がなくなってよかったと思ったのに、すぐ毒舌になる」
「君だって、結構な毒舌だろ。これから俺もお礼に指摘してやるよ」
「うー、もう」
私がイライラしているのを見て、嬉しそうに口を押さえて笑ってる。何なのよ、もう。
「そうだ。エントランスの花を生ける時間は受付の仕事が出来ないと思うんです。だから……」
「ああ。そうだな。受付は契約社員。今ふたりで回しているが、君が華道の仕事もあることは話してある」
「時間を指定できますか?」
「今日出社したらまず、今後の花のスケジュールを聞いてから受付のシフトを相談してくれ。受付を最低週三で通ってもらっても構わない」