冷淡男子の上條君は全振り初カノにご執心

もう遠慮はしない。

オス化?
いや、クールなオスになんてなれる気がしねぇ。
本人の許可が出るなら、もれなく野獣化決定なんだけど。

「嫌だったら遠慮なく、……抵抗しろよ?」

最終通告はしたからな?
じっと見下ろす先に映る彼女は、俺の理性をぶっ飛ばすには余裕で。

「……れ、…ん?」

その声、反則。
腕の中の感触だけでも限界なのに。
耳の奥に響く甘い声音に、胸の奥からぶわっと“好き”が溢れ出す。

あっ……。
ブレザーの背中部分がキュッと掴まれた。
その仕草一つで、きゅん死しそう。


まどかと出会って、『好き』の世界を初めて知った。
今まで勉強でもスポーツでも、好きになれたモノが1つも無かった俺に、毎日幸せすぎるときめきを与える彼女。

明るくて頑張り屋で、何事にも全力投球で。
隣りにいる俺まで、キラキラに輝かせてくれる存在。

存在すらしてなかった『執着』という概念を教えてくれて。
今はその執着に溺れる自分に言葉に出来ないくらい幸せを感じる。

だって、執着できる存在があるってこと自体が、奇跡だと思うから。

彼女との関係はじっくり時間をかけて味わいたい。
毎日一緒にいるんだから、急ぐ必要なんてどこにもない。

どんな風に過ごすかじゃなくて。
『誰』と過ごすかが、一番大事だと思うから


フローラルな香りを纏う髪に。
さらさらの前髪を横に流して、おでこに。

ぱちぱちと瞬きするくっきり二重の瞼に。
桜色に染まるもちもちの頬に。
スッと通った鼻梁に。

「まどか、好きだよ」

甘い吐息が漏れ出す小さな唇に、キスを。


~FIN~

< 132 / 132 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:20

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

敏腕エリート部長は3年越しの恋慕を滾らせる
蓮条/著

総文字数/30,774

恋愛(オフィスラブ)41ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
交際二年、同棲して一年になる恋人・誠二は 美絃の両親に会うのを頑なに拒み続けている 年齢的にも結婚を意識し始めた美絃は 彼氏に内緒で両親を呼び寄せ レストランでの食事会を計画したのだけれど 直前に美絃の計画を知ってしまった誠二は 怒りを露わにし、暴言を吐いたうえ 『俺だから、我慢して付き合ってやれたんだぞ』 と言い捨てた 食事会の場に、先に到着している両親に 『たった今、別れました』と言おうとした、その時 『初めまして。美絃さんと 結婚を前提にお付き合いさせて頂いております、 郡司 千尋と申します』 と、落ち着いた声音で挨拶する男性が現れた なんと彼は、社内きっての敏腕部長で 密かに美絃が憧れている人物でもある ♢ ♢ ♢ 困っている人を放っておけない 超お人好しな性格 大手スポーツメーカー『WING』 業務部 主任  高岡 美絃 28歳 (たかおか みつる) × とあることがきっかけで 美絃のことを密かに想っている 彼氏持ちだからと、恋心を封印していたが 別れの現場を目撃してしまい 抑制力が崩壊した男 大手スポーツメーカー『WING』 海外事業部 統括部長 郡司 千尋 33歳 (ぐんじ ちひろ) ♢ ♢ ♢ 社内での冷徹な雰囲気とは真逆で 美絃にだけは 蕩けるような眼差しを向けてくる 同棲を通して、千尋の意外な一面を知り いつしか惹かれてゆく *** 『君を想わずにはいられない』 *** 冴えないお人好しなOLと 『鬼軍曹』と呼ばれる敏腕部長との オフィスラブの密甘恋譚 copyright(C)蓮条 ※リンク作品『絶食男子、解禁』
蓮華亭へようこそ④
蓮条/著

総文字数/100,796

その他81ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
この書物は ブログ的感覚で綴られる 蓮条作品の執筆状況や 日常の他愛ない呟きのようなものです また 作品のイメージ画像として イラストなどを添付しております ※転載・複写、厳禁です copyright(C)蓮条
姐さんって、呼ばないで
蓮条/著

総文字数/107,731

恋愛(キケン・ダーク)152ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
「久しぶりだな」 突然、目の前に現れた男 息を呑む美しさだが、威圧感がハンパない 「姐さん、ご無沙汰しております」 美男と一緒に現れた強面の男に なぜか『姐さん』呼ばわりされる ♢ ♢ ♢ 事故に遭い、許婚に関してだけ記憶がない 曲がったことが嫌いな真っすぐな性格 向坂 小春 (15) Koharu Sakisaka × 物心ついた時から小春一筋 慣れない高校生活にも全力で順応 極道 京極会 桐生組 若頭(小春の許婚) 桐生 仁(18) Jin Kiryu ♢ ♢ ♢ 「ブツはあるか」 「タマ、よこせや」 「おつとめ、ご苦労さん」 言動が極道そのもの だけど、いい意味でこれが彼の素 裏社会の人なのに裏心がない * 「何度でも、俺が守るから」 彼の言葉の意味を 私は思い出さなければならない ♢ ♢ ♢ 記憶を失った女子高生と 一途で侠気盛んな若頭の痛快ラブコメ 連載開始 2023.10.14. 連載完結 2023.11.14. copyright(C)蓮条 ※暴力や法律違反を助長させるものではありません。

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop