【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~
明かりのない真っ暗な部屋に踏み込むと、
ヴァンは月明りのさしている窓枠に手をかけていた。
窓から逃げる気!?
させるか!
そう思って猛ダッシュするも、間に合いそうにない。
ああ、わたしにもっとスピードがあれば……!
そう願ったとたん、ぐんっと体が軽くなった。
えっ!?
あっという間にヴァンに近づく。
ええい、何が何やらわかんないけど、チャンス!
わたしは、がっしりとヴァンの腰に腕をまわして抱きしめた。
「な、なんだよ! はなせ!」
「イヤ! 絶対にはなさない!」
暴れるヴァンに、必死でくらいつく。
床でひざをすりむいたけど、かまわない。
「本気ではなしてほしいなら、わたしを蹴り落としてよ! ヴァンならできるでしょ!?」
ヴァンは怪力だ。
わたしなんて、いくらでも振り落とせるはず。