臆病な私の愛し方

寂しがり屋の私

「テイキさん、お久しぶりです…!全然会えなかったから…少し寂しかったです…」

 しばらくぶりに会えたテイキさん。
 顔を見た私はしっかり笑えているだろうか?

 不安に泣き出したくなるのを必死にこらえる。

「…悪かった…その…」

 テイキさんが口を開くと、私はすぐさま言い訳をしだす。

「良いんです…テイキさん、お仕事大変なはずだもの…我慢、しないといけませんよね…」

 テイキさんは悪くない…私がわがままで会いたかっただけ…
 それなのに、私の口から出てきたのは自分に言い聞かせておかなければいけなかった呟きだった。

 せめて笑って言わなければ申し訳なかったかもしれない。
 しかし私の表情は、自分でも分かるほどぎこちないものだった。

「ナツ…行くな…!」

 テイキさんが私を突然抱き締める。

 私が帰ってしまうと思ったのだろうか?
 そんなはずないのに…
 私はテイキさんに会えて、こんなに嬉しくて…

「…どこにも行きません…せっかく、テイキさんに会えたんだから…」

 私は泣きそうになりながらそう返す。
 温かいテイキさんの腕に強く抱き締められ、このまま時が止まれば良いのにと私は思った。
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