初心な人質妻は愛に不器用なおっさん閣下に溺愛される、ときどき娘
扉を開ける。
床から天井まで続く大きな窓が、西側から差し込む外光を取り入れている。若草色の壁紙と白い天井が、部屋を明るい雰囲気にしている。
部屋の中心には、魔石によって明かりを灯す魔石灯が、天井から吊り下げられていた。
その下に立つ大柄な男性と、小さな女の子。二人の顔立ちはどことなく似ているように見える。特に同じ色の目は、彼らに血の繋がりがある証なのだろう。
「はじめまして、俺がイグナーツ・プレンバリだ。そしてこちらが、娘のエルシー」
「エルシー・プレンバリです」
金色の髪をふわっと二つに結わえている少女は、スカートの裾をつまんで挨拶をした。
「お初にお目にかかります。オネルヴァ・イドリアーナ・クレルー・キシュアスです。どうぞ、よろしくお願いいたします」
オネルヴァも裾を持ち上げて、優雅に挨拶をした。これは、あの離れで過ごしていたときに身に着けた振舞の一つだ。こういった教養だけは、びっちりと叩きこまれていた。
「あの……」
エルシーが、オネルヴァをじっと見つめている。
小さな女の子相手であっても、何を言われるのかと、オネルヴァはつい身構えてしまった。
「お母さまとお呼びしてもいいですか?」
「エルシー」
イグナーツは声を荒げる。エルシーはぴくっと肩を震わせ、罰の悪そうに父親を見上げている。
「あ、はい。仲良くしてください、エルシーさん」
オネルヴァが声をかけると、少女は嬉しそうにとろけるような笑みを浮かべた。
床から天井まで続く大きな窓が、西側から差し込む外光を取り入れている。若草色の壁紙と白い天井が、部屋を明るい雰囲気にしている。
部屋の中心には、魔石によって明かりを灯す魔石灯が、天井から吊り下げられていた。
その下に立つ大柄な男性と、小さな女の子。二人の顔立ちはどことなく似ているように見える。特に同じ色の目は、彼らに血の繋がりがある証なのだろう。
「はじめまして、俺がイグナーツ・プレンバリだ。そしてこちらが、娘のエルシー」
「エルシー・プレンバリです」
金色の髪をふわっと二つに結わえている少女は、スカートの裾をつまんで挨拶をした。
「お初にお目にかかります。オネルヴァ・イドリアーナ・クレルー・キシュアスです。どうぞ、よろしくお願いいたします」
オネルヴァも裾を持ち上げて、優雅に挨拶をした。これは、あの離れで過ごしていたときに身に着けた振舞の一つだ。こういった教養だけは、びっちりと叩きこまれていた。
「あの……」
エルシーが、オネルヴァをじっと見つめている。
小さな女の子相手であっても、何を言われるのかと、オネルヴァはつい身構えてしまった。
「お母さまとお呼びしてもいいですか?」
「エルシー」
イグナーツは声を荒げる。エルシーはぴくっと肩を震わせ、罰の悪そうに父親を見上げている。
「あ、はい。仲良くしてください、エルシーさん」
オネルヴァが声をかけると、少女は嬉しそうにとろけるような笑みを浮かべた。