攻略対象者に転生しましたが推しの親友枠におさまったので、彼の初恋を見守ることにします!
「はぁ? 婚約者に説明、って今更?
 で? この集会は何なん?」



 ウェズリーが振られた?
 オスカーの慧眼、恐るべし。
 しかし、ウェズリーはこの学年ではオスカーと共に侯爵家の嫡男で、トップの将来性だ。
 第2王子のランドールを除けば、こんなに条件のいい男は居ないのに。
 ミシェルは何を考えてる?



「皆を集めて、何だろねー?」


 アランとマークが目を合わせて、笑っている。
 何だか、ふたり……?
 お前等、何なの、と聞く前に、ミシェルが教室に入ってきて。


 ゆっくりと皆の顔を、見回した。
 両手を胸の前で握り締めて。
 そして、厳かに話し出した。


「ホントは私はこの世界の人間じゃないの。
 西暦2023年の地球の日本で死んで、この世界に転生したわけ」


……誰も何も言わなかった。

 今日は集まってくれて、ありがとう、は無いのか。


 いつものミシェルより……?

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