モノクロの世界で、君が手を差しのべてくれたから

第三章 なりすまし

 パッと見は萌そのものだ。
 やはり私と萌は、一卵性だけあって、ほんとそっくりなのは言うまでもない。
 あとは、外見も萌に似せるために、萌の部屋に行き、服を借りた。

 私と萌では、着る服の系統が少し違うため、私服の場合は気をつけないといけない。
 ちょうど、萌の部屋はまだ萌が生きてた時のまま残しているため、借りることもできる。
 それに、お母さんたちは萌のことをまだ受け入れられていないから、この部屋の物を整理するとも思えない。

 いつまで続けられるかは分からないけど、通用するのかどうか、試してみようと私は思った――。

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