れんれんと恋するための30日
「良かった…
幸が元気になったんならそれでいい。
あ、それとこれ…」
拓巳はそう言うと、小さなトロフィを福に手渡した。
「どうしたの?
これは拓巳がもらったやつだよ」
MVPのトロフィは、小さいけれど光り輝いている。
「これは幸にあげる。
漫画を描くことしか知らなかった俺に、幸が走ることの楽しさを教えてくれた。
幸があの時100m走の選手に手を上げなかったら、俺はこんなのもらうことさえなかったんだから」
「でも」
「いいから、もらって。
幸、本当にありがとう…」