れんれんと恋するための30日
「それならそれでいい。
でも、明日からは、幸は自分の目で見えてる事を自分の事として見てほしい。
いつも二人で言ってたじゃない。
幸は福で、福は幸。
本当は一人の女の子として生まれてくるはずが、何かの拍子で二人になっちゃった。
今の福は、今の幸なんだから…
そうでしょ?」
幸の悲しみはまだ続いている。
「幸、私がここに来たもう一つの理由を教えてあげる。
神様がここに来る事を許してくれた本当の理由…
もちろん、大好きなれんれんと恋をするためもあるけど、もう一つは、大好きな幸を救うために来たの」
「救うため?」
福はバツの悪そうな笑みを浮かべ、優しく幸に手を伸ばした。
「そう…
本当の幸を取り戻すための手伝いに来たの。
幸は子供の頃から、私のためにずっと我慢をしてきたでしょ?
本当の幸の素直で明るい心は、ただでさえ表に出にくかったのに、私の死によってもっと奥に隠れてしまった」