好きなひとの好きなひと

1



  1年前の中3のとき、それは突然だった。


_____海音がしんだって


私はその言葉をすぐに理解することができなかった。


わかりたくなかった。


そんな悲しすぎる現実を、受け入れたくなかった、受け入れられなかった。


「交通事故だってね」


「まだ14歳だそうよ……かわいそうに」



周りから聞こえてくるたくさんの泣いている人の声、姿、見えているし、聞こえているのに。





お葬式の最後、私は海音のお母さんから話しかけられた。




「せつなちゃん……海音のためにきてくれてありがとね」


泣き疲れ苦しそうな顔をした海音のお母さんに、
私はただただ頭を下げることしかできなかった。



「あのね……海音は事故に遭う直前、せつなちゃんに会いに行くって家を出たの」


「え?」


うそ、なんで


「きっとあの子、せつなちゃんに伝えたいことがあったんじゃないかしら……」



うそ、なんで、どうして


「そんな……じゃあ私のせいで海音は」




「それは違うわ!せつなちゃんはずっと海音と仲良くしてくれていたもの、そんなふうに思わないわ」



私は抑え切れず涙を何粒も落とした。


声も震えてまともに話せなくなった


「わたし、わたしは……」




____海音がだいすきでした。
< 2 / 2 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop