私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編


「なぁ………香音……
 聞いてもいいか…?」

「……………………ん?」

そして俺は聞くことにした

これ以上、一人で抱え込ませないために

「あの日……事故のあった日……何があったのか…………教えてくれないか…?」

「………………………………」

「無理にとは言わない
 ただ…………香音が一人で抱え込まないか心配」

「…………………私……どうすればいいのか分からない………あの事故……スマホで調べた
 助かった人………あまりいないんだね………」

「…………うん………香音、調べてたんだ……」

「なんか……聞きづらくて………
 誤魔化されるのも嫌だったから……」

「そっか………大丈夫…?
 辛くない?」

「……………………………」

「香音…………ごめんな、一人で頑張らせて…………香音は凄いよ……
 でも、ここからは俺を頼って……
 香音は一人で頑張る必要ない……香音は一人じゃないから」


「雄斗……………」


< 112 / 529 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop