私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編

「さっきから何だよ
 結局、何が言いたいんだよ」

「…………香音をちゃんと見てあげな
 香音はお前に隠してる
 お前に言ってほしい言葉があるはず
 それに気づいてやれ」

「何だよそれ
 分かってるなら教えてくれよ」

「それは無理かなー
 香音は雄斗に気づいてほしいんだから
 俺が言ったらダメだろ」

「……………分かった
 絶対に気づくから
 奏斗の力借りなくてもな!」

「おー、頑張れー
 まっ、根を詰めすぎるなよー」

「あぁ………
 で、要件はそれだけか?」

「冷たいなー
 せっかく連絡してあげたのにー」

「あのなー
 俺も明日仕事なの
 準備することあるから」

「俺も仕事だし!」

「はいはい、今日はありがとう
 それじゃ」


俺は無理やり電話を切った





それにしても…………香音が俺に隠してること………


何だよそれ……………分かるわけないだろ……………


てか何で………奏斗は気づいてるんだよ…………

ムカつくし悔しい………


絶対に俺も気づいてやる…!

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