私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編

~香音目線~

私は自分の家でお父さんの帰りを待った





待ってるけど……………



全然帰ってこない…!







あー……もう!


寝ちゃおうかな………



そんなことを思ってるとドアが開く音がした




っ!
やっと帰ってきた!



てか遅…………もう11時なんだけど………



「お父さん、お帰り」

「あれ、香音帰ってきたんだ」

「あぁ……うん
 遅かったね?」

「ちょっとな…………言ってくれれば早く帰ってきたのに」

「だってこんなに遅いとは思わないもん」

「………そうだな
 悪かった
 んで、何かあったのか?」

「うん…………ちょっと話したいことがあって………」

「何だ?」

「あのさ……………高校……」

「うん」

「北海道のは………行きたくない」

「そっか」

「それでね………こっちの盲学校に行きたいんだ…………」

「………………………」

「ごめん………教材とかもそろえてもらったのに………でも………もう離れたくないんだ……
 大切な人と………一緒にいたい」

「いいんじゃないか?
 香音がそうしたいなら」

「えっ…………いいの…?」

「香音がしたいようにやればいい
 お金はどうにでもなるから」

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