私の人生を変えてくれた人 ~もし君が生きてたら~ 前編
はぁ…………香音……一人で追い詰めすぎだよ………
お前のせいじゃないのに………
何も香音は悪くないのに………
どうして…………あんなことを……………
そして香音が目覚めることはなく数時間が経った
「…………………っ」
「…………香音…?」
香音の目がゆっくり開いた
「香音………大丈夫か…?」
そして俺と目が合った瞬間、表情が一瞬にして変わった
「アァァァァァ……!」
急に叫び出し、拘束されている手や足を動かし始めた
器具がぶつかる音が激しく響く
「離せ……!
離せよ……!」
「香音………大丈夫だよ……
何もないから……」
「離せ…!
アァァァァァ…!」
「そんなに手を動かしたら………痛くなっちゃうよ…?」
「雄斗…!
どこ……!
助けて…!」
「………俺はここにいるよ」
「違う…!
お前は雄斗じゃない…!
雄斗はお前みたいな奴じゃない…!」