私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編

「………………うっ」

少し食べたところで無理だった

胃から食べた物が湧き上がってくる


急いでトイレに駆け込んだ


「ゲホッ………ゲホッゲホッ」

うぅ………気持ち悪い……

「……ゲホッ……」

「香音?
 大丈夫?」

「…………ゲホッゲホッ」

全然大丈夫じゃない……

「香音、鍵開けて?」

嫌……こんなところ見られたくない………

「香音………頼む
 これだけは本当に」

うぅ………

どうにか力を振り絞って鍵を開けた

でも動けなくなった

「香音!」

「………ゲホッ……ゲホッゲホッ……ごめ……」

雄斗に抱えられながら戻してしまった

「大丈夫だから
 気にするな」

そう言って背中をさすってくれた























しばらくして吐き気はおさまった

「香音………大丈夫か?」

「うん………雄斗……服……ごめんね」

「大丈夫
 こんなの着替えれば大丈夫だから
 香音も着替えよっか
 汚れちゃってるし…………」

「いい…………先に着替えてきて………」
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