私の人生を変えてくれた人 ~もし君が生きてたら~ 前編
「香音…………ごめんな
一人で頑張らせて…………辛い思いばかりさせてごめん………」
香音は首を横にふった
まるで………俺は悪くないって言ってくれてるように……
「ありがとう………あのさ……一つ聞いてもいいかな…?」
コクッ
「1週間前に戻ってたなら………どうしてご飯食べなかったの…?」
香音は少し考えた後、パソコンを打ち始めた
″食べたくなかったから″
食べたくないか………
前にもそんなこと……あったな………
″それに誰にも食べろって言われなかったから
どうせ食べなくても点滴で必要なものは入れてたんでしょ?″
そうなんだけど…………食べれるなら食べてよ……
「じゃあ香音、今ここで俺が食べろって言ったら食べてくれる?」
″食べたくない″
「香音………ここは病院じゃない
だから点滴で栄養とか入れれないんだよ……
頼むから………少しでいいから何か食べてくれないか…?」
香音は何も反応しない
やっぱり……食べたくないのか……
でも……何かは食べてもらわないと……