私の人生を変えてくれた人 ~もし君が生きてたら~ 前編
~雄斗目線~
香音は落ち着いても俺から離れようとしなかった
不安……なのかな……
俺はどこにも行ったりしないのに………
「香音、水取ってくるな
喉渇いただろ?」
今離れるのもダメかなとも思ったけど……香音も泣いて疲れただろうし……
水くらいなら……そんな軽い気持ちだった
でも香音は………俺の服を強く掴んだ
「香音………大丈夫、どこにも行ったりしないから
ゆっくり10秒数えて?
それまでに戻ってくるから」
香音は不安そうな顔をしていた
「大丈夫だから」
そう言って頭を撫でた
「じゃあちょっとだけ待っててな」
そう言って立った瞬間
フラッ
………っ!
どうにか壁に手をついて倒れることはなかった
はぁ……危ない
香音の方をおそるおそる見てみると心配そうな顔していた
表情から″大丈夫?″と言っているのが良く分かる顔だった
「大丈夫大丈夫!
ちょっと待っててな!」
そして俺は寝室を出た