私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編

「香音……良かった!
 本当に良かった…!」

俺は勢い良く起き上がり香音に抱きついた

「やっとお前の声聞けた……
 凄く嬉しい………一番に聞けて……超嬉しい……」

「ゆう……と………ごめん……なさい……」

「………何に対して謝ってるんだ?
 俺は嬉しいんだぞ?」

「ゆう…とが………疲れてるの……知ってた……それなのに……我が儘……言って……無理…させた………ごめん……なさい……」

まじかよ………香音にバレてたのか……

うわぁ………俺、何してるんだよ………

「ごめん……なさい………もう……我が儘……言わない……から………甘えたり……しないから………迷惑……かけないから…………側に……いて………側に………いさせて………」

香音………そんな風に思わせてしまったんだ……

俺が自己管理できなかったせいで……

「香音、ごめんな
 そんなこと言わせて」

「ゆう……と………」

「でもな、俺はもっと香音に甘えてほしいし我が儘だって聞いてあげたい
 迷惑だってかけてほしいし、俺のことをどんどんいろんな事に巻き込んでいっていい」

「…………………」

< 44 / 529 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop