私の人生を変えてくれた人 ~もし君が生きてたら~ 前編
「雄斗………」
「香音が不安にならないように………何回だって伝える………俺は…香音を愛してる
誰が何と言おうと………香音を愛し続ける」
「うん……私、凄く幸せ……
生きてて良かったって思える
お母さんに………感謝しないとな……」
「…………そうだな
それと………婚約の報告もな
今度一緒にお墓……行こうな」
「……………うん
やっぱりお母さんは………いないんだね………」
「……………いるよ
香音の心の中に………忘れない限り
いつまでも………ずっと………」
「………………雄斗……」
「事故のこと………無理に向き合わなくたっていい………忘れたっていい………ずっと……苦しんでたんだから………もう十分だよ……」
「……………うん……」
「まぁこの土日くらいは忘れよ?
楽しく過ごそう!
また病院に戻らないとだから……」
「…………戻らないとダメ…?」
「ダメ!
一時退院なんだから………ちゃんと病院には戻るよ」
「そう……だよね………」