私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編

「分かりました
 じゃあそう伝えますね」

「お願いします
 30分後に校門に集合でいいですか?」

「大丈夫です
 では失礼します」

そして電話を切り、岩本さんのところに行った

「岩本さん?」

「…………はい」

「下山先生から伝言
 心を押し潰してまで無理するなら留年しろ、今は心を大事にするようにって」

「…………それでも今は……頑張らないと………留年だけは………嫌なんです…………」

「…………勝手にしろ
 ただあまり雄斗に心配かけるな」

「えっ……………」

「って、下山先生が言ってた!
 留年が嫌なのは分かるよ
 でも………岩本さんが潰れちゃったら意味ないと思うよ?」

「…………………」

「出席率のことは私が絶対にどうにかする
 あんな事件があって…………目覚めてすぐに学校に来て…………もう少し私達は岩本さんの心を大事にしないとだよね……」

「上岡先生………」

「テストだけは覆せないと思うけど………………逆にテストでどうにか出来るようにするから
 テストなら岩本さん大丈夫でしょ?
 飲み込みの早さがあるから
 大分追いついてきたんじゃない?」

「まぁ………それなりには追いついてきたと思います」

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