私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編

「まぁ事実は事実だし?
 香音は俺に一番に話してくれるって信じてるし?」

″それはそうだけど………″

「だったらいいじゃん!」

″..........うん″

「それで?
 今回は本当にどうした?
 もう何もないとか言うなよ」

″..............そろそろ向き合わないとかなって思って…………このまま逃げてばかりじゃダメだなって思って…………
 だから……向き合う一つの形として前髪を上げてみた″

「……………そっか………左目の方は出さないのか…?」

″やっぱり左目だけは出したくない
 どうしても…………出すのが怖い………人と違うのが………怖い………″

「……………無理すんなよ
 向き合うのは偉いけど………一人で抱え込むな……俺達がいるのを忘れないで」

″うん″

「何があっても香音の味方だ
 何かあったらいつでも言えよ
 絶対に何とかするから」

″ありがとう″

そして香音は笑った

この笑顔を……これからも守っていきたい………

そう思った瞬間だった

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