「世紀の悪女」と名高い侯爵令嬢がクズ皇太子に尽くし続けた結果、理不尽にも婚約破棄されたのですべてを悟って今後は思うままに生きることにする~手始めに隣国で手腕を発揮してみるけど文句ある?~
 たしかに、エドムンドの言う通りね。向こうもきっと彼に会いたいに違いない。クストディオに会い、彼が言いなりになるかどうか確認するの。彼らの意に添わなかったら……。
 
「きみの言う通りだ。ここでこうして隠れていてもなにも進まないし起こらない。だったら、いっそこちらからアクションを起こして向こうの反応を見よう。たとえその結果が命を狙われるようになったとしてもだ。もっとも、そんなことになったらさっさと逃げるしかないだろうがね。エド、会う手はずは整えてくれるのか?」
「クストディオ様、やってみましょう」

 というわけで、いよいよ面白くなってきたわよ。
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